ランドローバー「レンジローバー イヴォーク」のこと

手放したことを今でも後悔している

みんカラを始めるにあたり、過去の愛車の画像を探していたのですが、以前にも書いたようにほとんど写真が残っておらず、「本当に自分はこの車に乗っていたのだろうか?」とさえ思えるほどで、これからはスマホでもいいので写真を残しておこうと思っている今日この頃です。

そんな僕ですが、トゥーランの前に乗っていた「レンジローバーイヴォーク」については何枚か写真があったので、忘れないうちに当時のことなどを書いておこうと思います。

まず、車の名前についてですが「レンジローバー イヴォーク」というのがこの車の名前で、「ランドローバー」がメーカー名になります。
ランドローバーとレンジローバーが非常に似ているので少しややこしいのですが、「ランドローバー」という会社が製造している「レンジローバー イヴォーク」という名前の車ということになります。
「レンジローバー」には他にも「スポーツ」や「ヴェラール」があるのですが、一般的には「レンジ」「レンスポ」「ヴェラール」「イヴォーク」という呼び方で区別されるように思います。

このイヴォークの元になったのは、2008年のデトロイトモーターショーで発表された「LRXコンセプト」というコンセプトカーなのですが、このコンセプトカーを見た当時の僕は純粋に「かっこいい」と思い「これが市販されたら欲しい」と思ったのですが、それと同時に「このまま出るわけない」という思いもありました。
大抵の場合、コンセプトカーというのはあくまでもその名の通り「コンセプト」を表現したもので、実際に市販するとなると様々な制約が出てきて、コンセプトカーそのままでの市販は難しく、ある程度の「妥協」が必要となってくるわけです。
なので、この「LRXコンセプト」についても市販されるときには大きくデザインが変更されるのだろうと思っていました。

ところが数年後、ランドローバーは「LRXコンセプト」そのままに「レンジローバー イヴォーク」として市販を開始するのです。
これにはちょっとビックリでした。

市販されることが分かれば次は価格が気になるのですが、「ランドローバー」というと「高級SUV」のイメージがあり、コンセプトカーそのままの姿で発売するために最新の技術を導入し、価格も僕の手の届かないものになるんじゃないかという不安が湧いてきます。
ですが、ここもランドローバーは僕の予想を超える「バーゲンプライス」といっても過言ではない「500万円以下」という価格を設定してきました。
(結局、購入金額は700万円くらいになったのですが)

この価格を実現するにあたり、フォード製の「エコブースト」エンジンを流用するなど、既存の技術を採用することで中身の開発コストをかなり抑えたそうですが、その代わりデザインはコンセプトカーそのままのものを再現するという「デザイン重視」での戦略を取ってきたわけです。
中にはそういった戦略について異を唱える人もいたのでしょうが、結果としてその戦略は大成功を納め、ランドローバーに大きな利益をもたらすこととなります。
実際、イヴォークを購入した僕も走行性能で購入を決めたのではなく、何よりも「デザイン」の素晴らしさで購入することを決めたわけです。

かといって、実際に運転していて走行性能に不満を感じる場面などありませんでしたし、「これで充分」と思わせるだけのエンジンパワーや足回りを持っており、決して中身に「手を抜いた」車ではありませんでした。
本格的にオフロードを走行するとなると話は違ったかもしれませんが、そのような人がイヴォークを購入するとも思えませんし、ランドローバーは上手く消費者の心を捉えたんだろうなと思います。(タタの戦略が素晴らしいのかもしれない)

内装も素晴らしかった

レンジローバー イヴォークに乗るまで「イギリス車」は所有したことが無く、日本車、ドイツ車しか所有したことが無かったのですが、イヴォークの内装は非常に重厚かつ上品で、レザーの質感やステッチなど、「英国」を感じさせる素晴らしいものでした。(「英国」が何かはよく分かりませんが...)
もちろんもっと高級な車と比較すれば「普通」な内装なのかもしれませんが、ごく普通のサラリーマンが所有できる範囲としては文句の付けようの無いものでした。

また、レザーに加えて、部分的に「ヘアラインアルミ」を使用していますが、その使い方も下品ではなく非常に上手く使われていて、上品さとスタイリッシュさを上手く再現している内装でした。
特にシフトレバーの代わりに採用された「ロータリーギアセレクター」は、電源オフの時はフラットな状態に収納されていて、電源オンと同時にせり上がってくるという(写真は電源オンの状態)なんとも未来的な演出になっており、それを見た先輩が「この車、エロいわ」と言っていたのを思い出します。

全長4,355mm x 全幅1,900mm

僕が乗っていた先代のイヴォークですが、全長は4,355mmとかなり短いものでしたが、幅は1,900mmあり、購入する前は「運転できるかな」などと心配していたのですが、実際に運転してみるとほとんど気になることもありませんでした。
まれに、隣の車室との間隔が狭いコインパーキングでは駐車後に降りることが出来ないという場面に遭遇したことがありますが、それもほんの数回のことで、そんなときは違うパーキングに止めることで解決したので、大きな問題ではありませんでした。

しかし、車幅が広いと隣の車との距離が近くなるのは事実で、「ドアパンチ」の確率も高くなるため、隣に車が止められないスペースや、離れた場所に止めるなどの注意はしていました。
イヴォークに限らず自分の愛車に「ドアパンチ」されるのは避けたいので、出来るだけ確率の低い場所に止めるようにするのは車好きなら普通の行為なんじゃないでしょうか。
そうやって注意をしていたのですが、ホームセンターの駐車場で思い切りドアパンチをされ、しかも相手はそのまま逃走するという経験をしており、結局自腹で修理をすることになったのですが、なんとも言えない悲しい気分になりました。
どれだけ自分が注意していても相手があることなので100%防ぐことは不可能なのでしょうが、車に乗る人(ドライバーだけじゃなく同乗者も含めて)はそういったことも気をつけて乗ってくれればと思う次第です。

結局、4年半ほどで手放すことになったのですが、その理由は「後部座席の狭さ」で、特別狭いわけではなかったのですが、デザイン重視での設計のためか後部座席のスペースが若干犠牲となっており、もう少し後部座席が広く、出来れば3列シートのある車ということでゴルフ トゥーランへの乗換えを行うこととなりました。
一部では3列シートのイヴォークが発売されるという情報もあるようですが、それによってデザインがどうなるのか気になるところで、そのデザインと価格によっては再度イヴォークを購入ということもあるかもしれません。

イヴォークはそれくらい気に入っていた車で、手放してから非常に後悔をしたわけで、トゥーランも素晴らしい車なのですが僕の中でどこか「魅力」に欠ける気がするのは否めず、そう思いながら乗っているのもどうしたものかと少し申し訳なく思うこともあるのですが、「情」のようなものもあり今しばらくは大事に乗っていこうと思っています。

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